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【ex Azit】前編 | Azitを経て起業を選択。shizai代表鈴木さんが振り返るAzitの創業期

    2025.07.31

    Love from Azit 編集部

    Azitを卒業し、別の場所で挑戦を続ける“ex Azit”の仲間たちに、Azit代表の吉兼が話を聞くインタビュー企画「ex Azit」。第一弾は株式会社shizai代表の鈴木暢之さんをお迎えしています。

    Azitの2人目の社員としてCREWの立ち上げ期を支え、その後起業して現在に至る鈴木さんに、当時のお話を伺いました。

    PROFILE

    株式会社shizai 代表取締役 鈴木 暢之(すずき のぶゆき)さん
    新卒で株式会社電通に入社。国内/海外のエンタープライズクライアントの事業支援を担い、2016年末に退職。2017年よりライドシェアプラットフォーム「CREW」を運営する株式会社Azitに初期メンバーとしてジョイン。事業開発、オペレーション、CS、PR、コーポレート、採用/組織戦略等、プロダクト開発以外の領域全体を統括する経営メンバーとして活動後、2020年3月に退職。2020年10月に株式会社shizaiを創業。

    入社して最初の仕事は「自分の雇用契約書を作ること」

    ー 今日はよろしくお願いします。まずは自己紹介と、当時Azitでどのようなことをされていたかを教えてください。
    株式会社shizai 代表の鈴木です。今日はよろしくお願いします。キャリアとしては、新卒で電通に入社し、2017年にAzitへジョインしました。社員として2人目の入社で、創業期から組織の成長過程まで携わり、2020年に退職。その後shizaiを創業し、代表を務めています。

    Azitでは、最初はいわゆる何でも屋さん的なゼロイチポジションでしたね。ちなみに最初の仕事は「自分の雇用契約書を作る」ことでした(笑)

    ー 今考えると、当時は前職の業務とかけ離れたことをお願いしていましたね…
    そうそう。皆に得意な所をやってもらい、それ以外の部分を僕が拾っていくような感じでしたね。その後、組織が拡張してきたタイミングで、渉外領域をメインに担当しました。「会社の外のことは任せてね」というスタンスで、特にリーガルに軸足を置きながら動いていました。吉兼と一緒に組織作りにも取り組んでいましたね。

    ー そうでしたね。その後、shizaiを創業したきっかけを教えてください。
    もともと起業や経営には興味があったのですが、正直、当時は「これがやりたい!」という明確な事業はなかったんです。ちょうど退職のタイミングで本格的にコロナ禍に入り、その影響下だからこそ伸びそうな事業を20〜30個ほど考えました。その中でEC領域の伸びを感じていたことや、電通時代に印刷業・ものづくりに近い領域にいた肌感覚もあり、「まずはやってみよう」と創業に踏み切りました。

    Azitだから経験できた創業期の“いろは”

    ー 起業にあたって、Azitでの経験で活きたことはありますか?
    スタートアップの初期に携われたことで、採用やコーポレートづくり、株主とのコミュニケーションなどを経験できたのは非常に大きかったですね。

    よく「創業期はカオス」と言われますが、実際にはやるべきことは明確で、それらを順番に整理して進めていく、というシンプルな構造だと思っています。創業期“あるある”の課題を一度経験していたことは、起業時に大きなアドバンテージになりました。

    また、大企業にいた頃は自分で人を採用し、組織によってレバレッジをかけるという経験がなかったので、Azitでそれを体感できたのも良かったです。

    ー たしかに、20代で組織づくりを任されることってなかなか無いですよね。
    そうですね。大企業では、どちらかというと20代は「プレイヤーとして成果を出す」ことを求められることが多いですから。当時のAzitは、様々な雇用形態の方を含めると100名ほどの組織規模になっていたので「人が増えると一人ではできないことが実現できる」というのを体感できたのは、今の組織計画にも大きく活かされています。

    また「Azitで良かった」こともあって。まず、入社当時は全員週6くらい働いてたんですよね。今だとどうなんだろう…というのはもちろんありつつ、自分自身への厳しさの水準を作る土台にはなりました。「売上も利益も出てないから働くしかないじゃん」みたいなことを体現している人たちと一緒に働けたのは、すごく良かったと思っています。マインドとして、すごく良いものが培われたと思っているんですよね。

    あと、Azitの最終面接には「人のことを聞く」文化があって、僕もshizaiでも続けています。過去の意思決定の変遷を聞きながら、その人の抽象化された軸を捉えていく。Azitは、“人と向き合うのが上手な会社”だな、と感じていました。

    shizai 代表 鈴木さん

    ー 当時のAzitで印象に残っている出来事はありますか?
    色々ありますが、特に印象的だったのは蒲田での合宿ですね。創業者3人と社員2人、計5人だけで2泊3日。「お互いの人生を知る」がテーマで、ほとんど寝ずに朝まで人生について話し込んでいました。当時はそれが「スタートアップらしさ」なのかと思っていましたが、今考えると「Azitらしさ」だったんですけどね(笑)

    あと、人が人を呼ぶ瞬間に立ち会えた、というのも印象的でした。熱量の高い時期を経て急激に仲間が増えたタイミングがあって。まさに、伸びるってこういうことか、と実感する瞬間でした。

    僕はあまりVISIONにこだわるタイプではないのですが。でも、当時その言葉に共感してジョインしてくれる仲間が増えていく様子を見て、シンプルに凄いなと思ったんです。言葉の力を感じた瞬間でした。

    真顔で「世界一の会社を作る」と言い続けていたい

    ー 今後の人生で成し遂げたいことはなんですか。
    「真顔で“世界一の会社をつくる”と言い続けられる自分でいたい」ということでしょうか。人生は一回だけ。だからこそ、なるべく複雑な課題に挑戦したいんですよね。昔から簡単なことよりも難しいことに取り組むほうが、解く過程に面白さがあると思っていて。そのためには主語を大きくした方が良いんじゃないかなと思っています。「日本」ではなく「世界」とか「地球」「人類」みたいな。そういう大きなことを真顔で言っていきたいですし、今の事業もそうした目線で描けるようにしていきたい気持ちがありますね。常にそう思い続けられるよう、自分自身に期待したいところです。

    ー そういった複雑な課題に面白さを感じるのってどういう点なんでしょうね。
    僕にとって“唯一性”というのがキーワードです。「自分たちしかやっていない」「自分たちだからできる」とか結構大事で。自分自身がそういう人を格好いいと思って惹かれるし、僕が目立ちたがりだからかもしれませんが(笑)

    シンプルで簡単な問題だと、トライする人の母数も多いと思っていて。複雑な課題のほうが必然的にトライする人も少ないので、難しいのって良いなって思うんですよね。自分たちしかやっていないと感じられる課題には、価値を感じます。

    ー たしかに、当時AzitもCREWを運営していて、日本で自分たちしかやっていないことを感じられましたよね。
    本当に。自分たちだけというのが声高に言えたし、大きいことをしようとしてるぞという気持ちもすごく感じられましたね。

    Azit CEO 吉兼

    ー BtoBって、競合やバジェットという概念がある中で、唯一性というのが難しい部分もあると思うんですよね。だからこそ、会社=法人格の個性が大事ですよね。オリジナルであることの楽しさと、ゲーム的な楽しさが両輪で回っているような。
    まさに。今の事業でお客様と向き合ってると、自分たちの唯一性に対する期待のハードルを少し下げても良いのかな、と思う瞬間はありますね。それは、失ったり無くしたりという意味ではなくて。

    品質の高いものを提供することで、すごく喜んでいただける。そこには大きな価値があると思っています。だからこそ目先の「唯一性」にこだわるのではなく、目の前にある価値を積み上げていった先に唯一性というゴールがあるのかもしれない、と思ったりもしています。

    それが競争優位性なのか、僕の言う“唯一性”というエモいものなのかはわかりませんが(笑)頭で考えすぎると「これって他に人でもできるんじゃない?」とか言えちゃいそうなシーンでも、意外と自分たちだからこその個性を感じられる所があったり。それはBtoBだからこそ感じられる所だし、自分自身を喜ばせるためにも良いかなと思っているんですよね。

    ー BtoBに関しては、必ずしもユニークさにこだわらなくても良いのかも、という瞬間はありますよね。
    そうですね、連続した先にユニークさがある気もしていますよね。例えばビズリーチさんも最初はビズリーチとしてスカウトを主軸に展開していたと思いますが、いまはビジョナルとして様々な事業を手掛けていたりするわけで。突き詰めた先や、成長の過程でそうなっていくことだってありますよね。

    結局、目の前のお客様に愚直に価値を届けることが大事なんだと感じています。

    聞き手:吉兼周優 編集:坂井華子

    ▶後編へつづく
    後編では、shizaiでの組織作りの話、Azitカルチャーへの想い、そしてこれからAzitにジョインする人へのメッセージを伺います。

    採用情報

    Azitでは、各職種で採用を行っております。詳細は、以下のページをご覧ください。

    https://herp.careers/v1/azitinc

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