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【前編】技術的チャレンジをし続けるために取った「起業」の選択。CTO十亀の履歴書

  • #Engineer

2025.02.12

Love from Azit 編集部

今回は、CTO十亀のインタビューです。2回に分けてお届けし、前編ではこれまでの経歴から現在に至るまでを振り返っています。

PROFILE

株式会社Azit CTO 十亀眞怜 @Pocket7878
慶應義塾大学理工学部在学中に、吉兼・須藤と出会い、株式会社Azitを共同創業。2021年以降、CTOとしてサーバサイドの開発・技術戦略の立案ならびに実行、エンジニアの採用等を中心に担当。

きっかけは「難しい」という面白さ

ー 幼い頃からパソコンを触っていたと聞いていますが、エンジニアになった経緯を伺えますか。
親の仕事の関係で、小さな頃から家にパソコンがあり触っていたんですよね。とはいえ、当時はまだインタラクティブアートみたいなもので遊んでいる程度でした。プログラムを書いてグラフィックを作ったり、カメラの映像をもとに動いたら画面のコンテンツも反応するグラフィックを作ったりして遊んでたのが最初の頃、小学校高学年くらいのときだったと思います。

遊び程度でも、コンピュータというものを使った物作りが好きでした。プログラムって入り組んでいるので、複雑なものを書いて思った通り動いた時の楽しさとか、逆に思ってもみないような動きをすることの面白さみたいなのもあって。コンピュータの画面の上とかコンピュータの中で動く何かを作るというのが、純粋に楽しいと感じていました。

ー その原体験があった上で、いつ頃から本格的にコーディングにのめり込んでいったのでしょうか?
本格的にやり始めたのは中学1年生ぐらいのときですね。うちはiMacだったんですけど、Javaのプログラミング環境を使って、JavaでGUIのアプリケーションを作ったりしていました。後は、当時も今もありますけど、XcodeっていうMacでiOSアプリやMac用のアプリを作るツールで、開発して初めて何か作ったりとかをしていました。

ー 当時Macのアプリケーションを開発して、どういうフィードバックを世の中から得られたんですか?
たしかに、フィードバックはあんまりなかったというのが、正直なところです。中学1年生ぐらいのときに、Lispのコミュニティによく遊びにイベントに行っていて。そのときはLispってマイナー言語というかあんまり使用者が多くなかったので、その中でいろんな人と「僕はこういうの作ってみています」みたいに交流したりしていました。

当時周りには、プログラミングを知っていたり、HTMLを使ってる友達とかはいたんですけど、プログラミングしてる人ってあんまりいなかったんですよね。プログラミングができるということ自体に面白さを感じるようになっていました。

ー 聞いた話ですが、大学時代は「サービス開発しようとしたら十亀だ」みたいなのが大学で知られていたとか。それって、どういう感じだったんですか?
エスカレーター式の学校だったので、高校時代の同級生が大学内にも結構いたんですよね。僕、高校のときから学校にThinkPadを持っていって、廊下の端に座ってコード書いたりとかしてる時間もあったんで「そういう奴がいるぞ」という意味では、元々知名度があったと思います。そういう背景もあり、大学1年のときに1つ目のベンチャーに声をかけてもらいました。

ー そこが初めての学生起業になるわけですか?
そうですね。当時Railsで開発するのがちょうど日本で流行ってた時期で、僕は結構Railsを個人的にいろいろ触っていたこともあって、ニーズにもはまったので参加することにしました。

そこで、他のメンバーにコーディングを教える機会があって。それを知ってもらって、学内で「ベンチャーやってて、バリバリコード書いてサービス作ってる」って周りに伝えてもらったりして。誰かがうまく話を回してくれたっていうのがあり、起業したい人達の間で話題に上がりやすかったんじゃないかと思います。

左:十亀、右:山口

より面白く、困難な課題を解決するために。

ー 当時からもう、将来的にも起業しようと考えていたのでしょうか?
自分で事業をやりたい、会社をやりたいっていうモチベーションがあったわけではないんですよね。ただ、当時から一般的な大学生よりも実用的なプログラミングの知識を蓄えることができていて。だから、もっと面白い課題があって、もっと自分の能力を伸ばせる環境にいたいとは考えていました。

授業で出てくるものとかだと、物足りなさを感じることも多かったんですよね。そんな中で、ベンチャーでやっていると、もっと実践的な課題や、効率よく作ることを求められたりすることも多く、それを作って自分の能力が上がることに楽しさも感じていました。

なので、漠然とした作業をするようなところに就職するよりは、面白い課題が得られるような会社にいきたいと思っていました。それが起業なのか、もっと何か有名な企業に入るのかとかは、当時は決めていませんでしたが。

ー そんな中、卒業後の進路はどうやって決めていったんですか?
大学時代からAzitをやっていましたが、当時はこのままAzitをやっていくか、Azitを手伝いつつ大学院に行くかどうかで迷っていて。なので、その時点で就職の選択肢はあまり考えてなかったんですよね。

当時、いろんな大学院も気になっていて、話を聞いてたんですよ。他大学の情報系や、数学系の研究室を実際に見学させてもらったりも。また、もう少しロジックとか、哲学みたいなことをやりたいとも思ったので、文学部の哲学科の研究室の先生にも1回面談に行かせてもらいました。そこの先生にも言われたんですけど、やっぱり僕は、ものすごく細かい世界で1人しか知らないことを、1人で知りたいというよりは、広い世界のいろんなことに挑戦したり知りたいというタイプなんですよね。

研究室の中で論文を読んで一生研究するよりは、実際のユーザーの声を聞きながら誰かに触ってもらえるような開発をした方がいいんじゃないか、と。先生からもアドバイスをもらいましたし、自分もそうだなと感じるようになりました。

勉強ももちろん好きなんですけど、1個のことをずっと一生ピンポイントで研究して、そのことについて世界で一番詳しくなるよりは、僕はもしかしたらいろんな問題を解いて、また新しい問題に向かっていくことをずっと繰り返してる人生の方が、楽しくなるんじゃないかということを改めて思ったんですよね。そうなるとやっぱり就職か、そのままAzitかっていうのを迷ってたら、目の前に今ちょうど様々な課題を持ったAzitがあったので、これを続けることに決めたという感じです。

後編につづく

インタビュアー:COO 山口 恭平、編集:坂井 華子

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