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「その時代に合わせて適応していく」エンジニア萩原の、AIとの向き合い方

  • #Engineer

2025.04.14

Love from Azit 編集部

今回お届けするのは、バックエンドエンジニア 萩原のインタビューです。「その時代に合わせて適応していく」と語る彼が今考えるAIとの向き合い方について、COO山口が読者の視点に立って深堀りしました。

PROFILE

萩原登 バックエンドエンジニア
1984年愛知県生まれ。ECサイト開発、WEBメディア、フリーランス、法務系スタートアップでの経験を積む。現在はAzitのバックエンドエンジニアとして、ビジネス要件の技術的実装から運用までを担当。AI活用による開発プロセスの効率化に関心を持ち、時代の変化に「適応」することを重視。

世の中に適応していくために「まずは触ってみる」

ー 最初にプログラミングに触れたのはいつのことでしょうか。
小学生の頃です。当時、家にPC-98という古い国産マシンがあったんです。あと、当時を経験した人なら分かると思うのですが「マイコンBASICマガジン」という雑誌がありまして…そこに書かれたプログラムを打ち込むと、何かしら動くものが作れるんです。そうやっておもちゃとして遊んでいたのが、プログラミングに触れたきっかけです。

ー 当時、普及率としては珍しかったのではないでしょうか?
1990年代前半なので、パソコンは普通に売ってはいたけど、家にあるかっていうとちょっと人による所ではあったと思います。学校ではコンピュータールームやコンピューターの授業もありました。まだ始まったばかりくらいの時代ですが。インターネットよりは少し前の時代ですね。

その後、中学に入ってからもパソコン部はありましたが、当時は何かゲームを作ったりするよりも、ゲームで遊んでいることばかりでした。

なので、そこからいきなりエンジニアを目指したり「将来これをしよう」と決めていたということはなかったというのが正直な所です。当時から触れていたことで、自然と馴染んでいった感じです。

ー 社会人になり、ファーストキャリアからエンジニアなんですか?
そうですね。大学を中退したあと、25歳ぐらいまでは公認会計士試験の勉強をしたりしていました。結局それは諦めて、その後就職したのがファーストキャリアです。当時ネットゲームの知り合いが募集していた求人で、ECの会社に入り6年ほど過ごしました。

ー 公認会計士からエンジニアというのは、結構振れ幅の大きな決断だったと思います。
そうですね。何かしら仕事をしなきゃと思った時に、一番できそうだったっていうのがプログラミングだったんですよね。今と環境が違って、当時はプログラミングができれば仕事はあったというのが正直な所です。そんな始まりでしたが、だんだんプログラマーの立場が分かってきて、なんだかんだそのまま居座ってしまいました。

ー そこから割と様々な業界を経験されていますよね。
そうですね、ECから始まり、ライフスタイルのWEBメディアだったり、フリーランスを経験したり、法務系スタートアップにいたり、その後現職のAzitにきて。そんな感じなので「この業界をやりたい」っていう強いこだわりがないというのは、確かにあるとは思います。

もともと公認会計士を勉強していて、若干抽象的にビジネスを見るというか、仕組みを見たり、お金の流れを見たりっていうのが好きなので、様々な業界にいるというのはあるかもしれません。

ー なるほど。ご自身では自分のことをどういうエンジニアだと思ってますか?
エンジニアとしてというよりは仕事全般ですけど、「適応」を重視していますね。特に最近のAIも「これは触って適応していかなきゃいけない」と感じる気持ちは強くて。

何にしろ、自分で触ってみるのは結構大切だと思っています。ブロックチェーンにしろAIにしろそうなんですけど、意外と皆触ってなかったりするんですよね。そこで触って感覚を掴むだけでも、アドバンテージになり残るものが手に入ると思っているので、そういう意味で触っていこうと決めています。

左:萩原、右:山口

AIと共に進化する開発体制

ー 現在の業務について教えてください。
 バックエンドエンジニアとして、ビジネスの要件を技術的に実現することを主な業務としています。ビジネス側からの要望を受け、それを要件に落とし込み、実装から運用までを担当しています。

ー いま挑戦していることはなんですか?
 AIをどうやって使っていくか、ということに尽きます。理由は明確で、私たちのようなスタートアップでは、小規模で大きなプロジェクトにチャレンジする。ということが多いからです。複数の企業で経験がしてきましたが、特に小さな企業ではチームビルディングは常に苦労してきました。採用活動を強化するのも1つのアプローチですが、AIをうまく活用することで、課題解決の一助になると感じています。

ー AIを使った開発体制の変化についてどう考えていますか?
本質的にはそんなに変わらないと思ってますが、小さなプロダクトを作って、使って、作り捨てるみたいなことは簡単にできるようになると思います。 

小さいチームで高速にプロダクトを作るというのは流行っていきますよね。本当にコストが10分の1、あるいは100分の1になる可能性がありますし。ただ、やはり大規模にサービス展開しようとなると、まだまだAIだけではできないのことも多いので、人の力が必要だと感じています。

ー Azitの場合だと、スモールなチームでのプロダクト開発が増えて当たり前になっていきそうですね。
そうですね。機能ベースで生まれて付け足していった時に、サービス全体として統合するとなったら、やはり人間が入らなくてはいけないシーンもあると思います。フィードバックを持って手元で開発するってなったら、やっぱりまだ人間が必要で。なので、教育とかそういうところを除けば、そういった分かれ方をするのかなと思っています。新規の案件ベースで作って、ある意味スモールに使い捨てになるようなサービスを作っていくチームと、統合してサービスとして作るチームに分かれるかもしれませんね。

ー Azitのプロダクトチームは主にリモート体制ですが、今後どうなっていくと思いますか?
私自身今愛知に住んでいますが、AIを活用していけばいくほど、結局残るのは人間同士のコミュニケーションになるので、リモートで完結できない仕事の重要性が相対的に上がると思います。それこそ、もし全国各地にいるなら小さいリモートチームが日本全国あるっていうスタイルが増えるかもしれないですね。2、3人になれば、名古屋チーム、大阪チーム、九州チームみたいなのもあるかもしれないですし。

ー 萩原さん自身が本社のある東京に住む日も近いということでしょうか…?
適応という形で必要なら出社、引っ越しもあるかなという感じですね。今の大学生は、一番AIネイティブ世代になると思っていて。その5年後ぐらいになると、もう体の芯までAIに浸かった大学生になるはずです。今でもAIはありますけど。でも大学4年間、今のAIやそれ以上のレベルのAIに触れてきた人たちが社会に出てきて、例えばベンチャーを起業するぐらいになると、また違う世界が見えるかなとは思ってます。ちょっとどうなるかはわからないですが。

自然と取り入れるマインドセット

ー どんな方にAzitに入社していただきたいと考えていますか。
直近で私個人の希望で言うと、一緒にAIを使った開発フローの掘り下げをやりたい、と言ってくれる方が一番嬉しいのですが。

全体的な視点で言うと、まだAzitやDeliveryXは運用フェイズではなく試行錯誤してサービス改善を推し進める段階です。それを受け入れて一緒に成長・完成させたいと思ってくれる方がいいなと思っています。もしかしたら、半年後には別のことをやっているかもしれないんです。そういった部分も含め、柔軟に受け入れてくれるタイプの方だといいですね。そういう開発フローを作ること自体が財産というか、価値に感じて楽しんでいただける方だと嬉しいです。

ー 少し広い話ですが、AIの台頭をエンジニアとしてどう見ていますか?
「AIでエンジニアいらなくなる」なんて言われますけど、そんなことはしばらくなさそうです。今はパソコンがあれば何でもできるじゃないですか。でも、実際に手を動かし価値を届けることのできるエンジニアはまだまだ多くはありません。例えば今後10年ほどで、本当にエンジニアがいらなくなる時が来るかもしれません。その時は社会の仕組みも変わっていると思うので、その時に合わせて適応していきたいと思っています。

ー そのときこそ「感性」など人間的なものが大事になってきますよね。
そうですね。仕事の密度はAIによってどうしても上がっちゃうので、難易度が上がっていくと思うんです。ちょっと言い方に迷いますが、何も考えずに作業をして、資料を作ったりする時間ってあるじゃないですか。そういうのがAIで全部なくなっていくので、その分仕事の密度は上がっていくと思います。それはいいことばかりではないかなって思うこともなくはないんですよね。

人間、本当に集中して創造的な時間を1日8時間週5日で過ごせるかと言ったら、ほとんどの人が無理なんじゃないかと思っているので。

ー わかります。AIを使い始めて、自分で情報を頭で考えて整理して出力するよりも、レビューする数が異様に増えてレビュー疲れが発生している気がします…
そうですね。同時並行ができすぎるので、同時にやり過ぎちゃって、実はパフォーマンスが悪いとかもあり得るので、タスク管理はもうAIに全部任せちゃうっていうのが、割と今後行く道かなと思ってます。

AIのアウトプットを読み込んで決断する仕事しか残らないって、それで1日8時間働けますかって言われたら、めちゃくちゃタフですね。

ー 最後に、これからの人生の目標はありますか?
しばらくはAIの発展を見守りながら、エンジニアとしてその進化を追いかけていきたいと思っています。実際に、今動いている技術や、これから来るものを見据えながら、どこまでAIが進化するのかを追いかけることに個人的な興味があります。せっかくエンジニアをしているので、その進化を実感しながら仕事をしていきたいですね。

インタビュアー:COO 山口 恭平、編集:坂井 華子

採用情報

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https://herp.careers/v1/azitinc/mFCv7shzKFSa

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